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レーウェンフックの「医学研究」 /田中 祐理子(京都大学)
 アントニ・ファン・レーウェンフック(1632-1723)は、17世紀ヨーロッパの学芸の拠点のひとつ、ネーデルラント連邦共和国のアマチュア顕微鏡観察家です。医学史上では「微生物を初めて観察した人」として知られます。感染症...
グレンフェル・タワー火災事件と医療の歴史の不思議なつながり /高林 陽展(立教大学)
 2017年6月14日、ロンドン西部ケンジントン地区の公営住宅グレンフェル・タワーで80名以上の死者をだした火災事件が起きました。日本でも比較的詳細に報道されたのでご記憶の方も多いでしょう。24階建ての建物があっという間...
忘れられた神経症 /佐藤 雅浩(埼玉大学大学院)
  「外傷性神経症」という言葉をご存じの読者はどれほどいらっしゃるでしょうか。この言葉は、19世紀末から20世紀の半ばにかけて、事故や災害に遭遇した人々にみられる特有の心身不調を表す言葉として、国内外の医学者たちに使われ...
看護の歴史研究と社会との接点について-博士後期課程・分野別専門科目「理論看護学Ⅰ」での経験をふまえて- /山下 麻衣(同志社大学)
 平成29年6月24日に、兵庫県立大学看護学研究科の坂下玲子先生が担当されている上記科目で看護史を講義する機会を頂戴した。  授業の出席者は、坂下先生の他、同研究科の博士課程の学生の方、看護大学の教員の方であった。私にと...
ドイツ語圏の医学史博物館めぐり /梅原 秀元(慶應義塾大学非常勤講師)
 明治時代を代表する作家で陸軍軍医でもあった森鴎外や、結核菌を発見した細菌学者のロベルト・コッホの最も重要な研究パートナーだった北里柴三郎が医学を学び研究した地が、ドイツのベルリンでした。鴎外も北里も、ベルリン大学(現在...
精神医学と芸術 ―飯山由貴さんのイマジネーション /塚本 紗織(慶應義塾大学)
 みなさんは幻覚を見たことがおありだろうか。たとえあったとしても、はっきりそう答えられる人は少ないであろう。幻覚は明確な狂気の症状であり、狂気だと見なされるのはこの社会においてまだまだ脅威である。しかし、幻覚を見たことを...
医学史のアウトリーチについて /鈴木 晃仁(慶應義塾大学)
 1980年代から医学史が学術として目覚ましい発展をとげたあと、2000年代から、医学史の研究成果を、学術的な研究者以外の人々に伝える方法が発展して定着している。この動き全体を、英語圏では「アウトリーチ」と呼び、医学史の...