WAITINGROOM - 医学史と社会の対話

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精神疾患とアート その3 飯山由貴さんのインタビュー<後編>/鈴木 晃仁(慶応義塾大学)・飯山 由貴(アーチスト)
■「湯気 けむり 恩賜」(2013)  2013年の3月に東京芸大大学院を修了し、同年の9月に一つの個展を行った。[図4] 図4「湯気 けむり 恩賜」2013年  修了制作は大正時代に制作されたスクラップブックを起点に取材をし、いくつかの物のネットワークを表した作品であったが、断片性が強調されるスクラップブックの要素の...
精神疾患とアート その3 飯山由貴さんのインタビュー<前編>/鈴木 晃仁(慶応義塾大学)・飯山 由貴(アーチスト)
■はじめに  飯山由貴さん(以下敬称略)は、2013年から現在にかけて、自身の妹の精神疾患と家族の関わり、そして日本の精神医療史のなかでの患者の姿を考えるための映像作品を制作し、各地で発表をしてきた。(2017年せんだいメディアテーク、2015年愛知県美術館、など)。 それらについて、このサイトでは、ギャラリ...
精神疾患とアート その2 中村史子さんのインタビュー<後編>
■飯山由貴との出会い  2014年の秋に東京のギャラリー WAITINGROOMにいった。東京にはたびたび仕事や調査で行くし、そこで訪問するギャラリーは自分でピックアップしている。WAITINGROOM は、気鋭の新しいギャラリーとして注目していた。そこで飯山の作品を観た。飯山の作品をこれまで直接みたことはなく、また、...
精神疾患とアート その2 中村史子さんのインタビュー<前編>
 飯山由貴さんは、2014年に開催されたWAITINGROOMでの展示に続き、2015年には名古屋市にある愛知県美術館で展示を行った。名古屋の展示を企画したのは学芸員の中村史子さんである。中村さんは、WAITINGROOMのギャラリーで飯山さんの作品に出合い、2015年の夏から秋にかけて飯山さんの作品の展示を行った。中...
精神疾患とアート その1 芦川朋子さんのインタビュー<後編>
■飯山由貴との出会いとその作品の意味  毛利悠子の展示とともに、芦川は、日本のアートシーンの中で、革新的な役割の中心を担うようになった。その中で、数多くの作家と関係を持つが、芦川が次に発見したのが、当時東京芸術大学の大学院生であった飯山由貴である。飯山が東京芸大の大学院を修了する展覧会のとき、飯山自身は油絵の学生であっ...