高林陽展の記事一覧( 2 )

精神病院から生まれたアートと体験型鑑賞プログラム /高林 陽展(立教大学)
 7月20日(土)、2019年度第1回ヒストリー・カフェ「精神医療の歴史」を開催した。このイベントは、文字通りコーヒーとお菓子を手もとにおきつつ、歴史家と参加者たちが、精神医療の歴史というテーマについて語りあうというカジュアルさを前面にだしたものである。2018年から開催している、このイベントも今回で5回目をむかえた。...
企画展レポート3- ハンセン病が語られるときの揺らぎをめぐって /高林 陽展(立教大学)
草津聖バルナバ教会・リーかあさま記念館  そのようなフィールドワークのさなか、いささか想定外のことに出くわした。フィールドワークで訪れた聖バルナバ教会で、草津にある国立ハンセン病療養所栗生楽泉園の男性入所者Aさんにお話を伺ったときのことである。Aさんは、草津とハンセン病のかかわりについて話してくださった。Aさんの語りは...
高林 陽展 立教大学(文学部)准教授
経歴:立教大学で西洋史を学び、その後ロンドン大学ウェルカム医学史研究所にて博士号(医学史)を取得。主として、19世紀から20世紀のイギリスにおける精神医療の歴史に関する研究を行ってきた。近年は、痛みや感覚の文化史や現代の脳神経科学と人文社会科学の関係に研究関心を広げている。主たる業績に、The Political Ec...
グレンフェル・タワー火災事件と医療の歴史の不思議なつながり /高林 陽展(立教大学)
 2017年6月14日、ロンドン西部ケンジントン地区の公営住宅グレンフェル・タワーで80名以上の死者をだした火災事件が起きました。日本でも比較的詳細に報道されたのでご記憶の方も多いでしょう。24階建ての建物があっという間に火の手に飲まれ、ほぼ全体が焼け落ちるという、とても印象の強い火災事件でした。しかし、今日においても...